ある日、不思議な青年がやってきました

彼は足を使い、あっちへこっちへと歩き回ります

不思議な石を見つけては交信し
不思議な木を見つけては「龍の木です」と言って私たちにくれました

私たち家族は当時、
山のもっと上にある小さなログハウスに暮らしていて
彼はひょんなことから数日間そこに滞在しました

ある時
「住むならこの辺りです」
と、その青年が見せてくれた地図
私たちの住む山小屋は山の尾根線上にあり、
その対角線上を指さします

彼はすぐにその場所へ行き
目ぼしい家を見つけました
郵便ポストもチェックして
どうやら空き家だと言いました
それから彼はどこかへするりと居なくなってしまいました
「自分は龍の使いだ」
と言った彼のことは今でも忘れられません

そんな導きのもと、
私たちは「風の家」に出会いました
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